【要約&感想】前田裕二著「メモの魔力」】から学ぶ自己分析で自分の中のコンパス(人生の軸)を見つける方法

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こんにちは、佐藤ハリーです。今回は、前田裕二著「メモの魔力」をメモ取りながら読みました。笑

 

約20年前、就職活動の時に、必死で「自己分析」をやったことを思い出します。

当時、「絶対内定」という就活本にはまり「我究」と呼ばれる自己分析にかなりの時間を費やしました。

ノート2冊分くらい自己分析をした気がしますが、結局は迷子になってしまって…明確な答えがわからないまま中途半端に終わりました。「中田語録」や「自分探し」が流行っていた時代だったと思います。

前田裕二氏はもう少し下の世代ですが、就活の際の自己分析ノートは30冊を超えたそうです!

本書の前半は「メモ」の大切さとその手法について。後半は自己分析の話です。

ビジネスで使われる「マーケティング」と共通点が多く、マーケティングの対象を自分に対して当てはめた内容だと思います。ビジネスパーソンや就活生にとってもとても参考になる本だと思いました。

■全ての人にオススメです。

日頃から思考を整理しているだけあって、非常に読みやすくて納得感があり、なによりも前田裕二さんの真剣さ、読者に良い人生を歩んで欲しいという熱いメッセージが伝わる本です。

前田裕二さんの「メモ」に対する想いと、読者へのメッセージは一読の価値があると思います。

 

■あらすじと感想

多くの人は自己分析を中途半端に終えてしまって、自分のことを深く知らないまま流れに身を委ねて日々を漫然と過ごしている。

 

自由だからこそ、困ったことも起きてきます。今度はどのように生きることが幸せなのかわからなくなる、人生という旅の中で迷子になってしまう人が続出するのです。

 

いっそのこと誰かに生き方を決めてもらったほうが楽だ、とさえ思う人もいるかもしれません。

私が学生の頃、村上春樹の「アンダーグラウンド」という本(オウム真理教の事件をテーマにしたノンフィクション作品)を読み、自分の価値観に大きな影響を受けました。その時に感じたことを思い出させる文章です。この本の感想はまたいつか書きたいと思います。

Goals as memo on notebook with idea, crumpled paper, cup of coffee

■メモを取ることのメリットの整理

メモによって鍛えられる5つのスキル

①アイデアを生み出せるようになる。

②情報を素通りしなくなる。

③相手の「より深い話」を聞き出せる。

④話の骨組みがわかるようになる。

⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる。

■メモを取ることの一番大切なポイント

「ファクト→抽象化→転用」という思考の流れを実践することです。

①インプットした「ファクト」をもとに

②気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し

③自らのアクションに「転用」する。

②の抽象化する際に考えるべきこととして主に以下のポイントが挙げられています。

①How:目の前の現象にどんな特徴があるのか?

②Why:ものごとの本質は何か?なぜそれが流行ったのか?疑問を深堀りして、最も重要なエッセンスを抽出しておく。

普段の生活の中で気になったこと、心が動いた時に、その気持ちに「なぜ(Why)」と問いかけてみる。そしてそれを言語化する。それが抽象化能力、言語化能力を引き上げる、と述べています。

きちんと言語に落とし込んで、人に伝える作業をすれば相当な力がつく。

■「解くべき課題」を明確にすること

しかし、上記の思考をする以前に、そもそも「解くべき課題」をしっかり持っていないと単なる作業になってしまいます。そもそも何を解決したいのか、何が目的なのか、それを知ることが一番大切で、実はこの本のメインテーマ、ここからが本題です。

Peace of mind

全てのノウハウを超えて最も知るべきことは自分を串刺しにする本質的な人生の軸です。

「自分とは何か?」「自分が本当に望んでいることは何か?」情報が溢れて混沌としている時代において、迷ってない人は最強。

 

お金のあるなしに関係なく、やりたいことが明確な人が一番幸せ。そのためにも自分を知り自分の望みを理解しておくことが大切なのです。

これから今以上に個人が取り沙汰される時代になる。個人のスキルや仕事力が今以上に可視化、フィーチャーされていく。

「コロナ」前の著作ですが、奇しくもコロナ禍をきっかけとしたリモートワークの急速な普及で「個人スキル」の可視化が加速しました。

 

■個人のスキルのベースになる「自分」とは何かを分析する手段

自己分析においても欠かさず「具体化」と「抽象化(Whyで深堀り)」をセットで行うことが鍵。
抽象化まで行っても転用まで行かないので行動に落とし込めず夢が夢のままである人がどれだけ多いことか。本当にもったいない。
強い想いがベースにあると、その想いが具体化された言葉の力も助けになって仲間がどんどん増えていく。必要なタイミングで必要な人が現れたりするようになります。

自己分析においても、メモの活用方法と同様に事実の「具体化」から「抽象化」そして「転用(行動)」という思考作業を行います。そして、行動していくうちに周りを巻き込んで行動が加速していく、というイメージです。

Leader of company

■自分の中の「想い」や自分の嗜好を知る方法とは?

生涯でやりたいことをリストアップする。ポイントは人生の「終わり」をしっかりと意識すること。

 

次はやりたいことに優先度をつけていく。モチベーションには2類型がある。目標、ゴールを決めてそこから逆算して日々の行動を決めていくのが「トップダウン型」、目の前の面白そうなことに飛びつくことで日々の行動が決まっていくのが「ボトムアップ型」。

ボトムアップ型のほうが結果として多くの共感を集め、仲間を増やし、夢をかなえやすくなりつつある。心や共感といった人間の内面、内在的価値に重要性が置かれる価値経済が一つのあり方として台頭しつつある今、ドライに逆算でゴールを達成するだけでは人間味がなく共感者を集めにくくなっている。

私の場合は「ボトムアップ型」かな、と思いました。最近はこのタイプの人が増えているような気がします。明確に「◎◎になりたい!」という目標を持つより「◎◎な気持ちを味わっていたい」というような感情が軸になっている人のほうが多いのではないでしょうか。

 

■成功者のパターンを真似る

分析ができたら実際に行動に移すわけですが、何から始めればいいのかわからないことも多いと思います。そんな時は「成功パターン」を真似ることが一番だと述べています。

夢へのタスクをブレイクダウンする過程で「自分に近い夢をかなえた人はいないかな?」「同じレベルで実績を出している人はいないか?」。目標とする人が「成功するまでにやったこと」をすべて羅列してみて、その中で自分が参考にできることを真似ていけばいい。 

メモを「努力から「習慣」にするにはテンションが上がるノートやメモ帳を買うことから始めましょう。

僕は個人的にモレスキンのハードカバーノートが大好き。

■編集後記

巻末に自己分析の質問項目リストがあり、すぐに実践できるようになっています。自分もさっそくトライしてみました。

自分は「ボトムアップ型」で、明確な目標をしっかり定めていないことが良くわかります。

 

人生の軸はまだぼんやりしていますが把握しているつもりです。このブログでも少しづつ実践していくつもりです。

 

本書の編集者は箕輪厚介さん。どなたの発案かわかりませんが、タイトル「メモの魔力」は秀逸だと思いました。イトルと内容の良い意味でのギャップ。もし「メモを習慣化して人生をより良いものに!」的なタイトルだったらベストセラーにならなかっただろうな、と思うと(わかりませんが…)

 

コンテンツの打ち出し方についてもとても参考になる本でした。読んで損はない本だと思います。オススメです!

佐藤ハリー

会社勤めの傍ら、経済的自由と理想の働き方を求めて模索中。2021年1月から始めたこのサイトは、ビジネスに役立ちそうな本の要約と私の感想、おすすめ度などを紹介していきます。サイト構築、WEBマーケディングを勉強しながら作成していますので、不備等たくさんあると思います。ご了承ください。アドバイス大募集です!笑