【3分でわかる!要約&感想】森岡 毅著「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」から学ぶ、誰でも実践できるマーケティング思考

Old-fashioned compass

●非効率な仕事への不満、会社や所属部署の仕事の進め方に不満や疑問はありませんか?そんな人は、ロジックと効率化を追及する森岡氏の仕事術、考え方に納得できる部分が多いと思います。

 

 

●会社勤めのビジネスパーソンにとっては、ありがちな社内の意思決定パターンや社員の関係性など「あるある」事例が提示されています。

 

私自身も共感する部分が多かったです。会社や自分も含めて「欠点」に気づくことができます。

 

 

●「そうは言っても目の前にある仕事の処理」をどうするか、といった現実的な問題は残ると思います。社内である程度の力を持ったリーダーに特に読んでいただきたいです。

 

 

●副業で副収入を目指す人はもちろん、後半では就活生向けにも書かれており、今後のキャリアを考える上でも参考になります。

 

だだ、先ほども書きましたが多くの企業で「現実とのギャップ」がまだまだ存在するので、本書の考え方をそのまま実行できるかどうかは、対象の会社次第という面もあるのではないかと感じました。

 

一方で、就活生にとっては会社を見極めるための参考になるのではないでしょうか。

■今回紹介する本は

■全ての企業の経営層やリーダーにぜひ読んでほしい

こんにちは、佐藤ハリーです。

 

今回は本書を読んでみて、「マーケティング」というよりも、物事の本質をしっかり考え抜くことの重要性を改めて学びました。

 

 

会議や打ち合わせの際、本来の目的から外れて、枝葉の部分の検討にやたらと時間をかけていたり、本来の目的を見失っている会議に度々遭遇しませんか?(私の会社は頻繁にあります…)

 

 

リーダー的な立場の人や会社の経営層が、しっかり舵取りをして欲しいと日頃から思ってたので、内容に共感しつつ、森岡氏のような人が上司だったら…と羨ましく思いました。

 

 

ただ、相当厳しい人のような気もしますので…ついていけるかどうかは別問題です。

■3分でわかる!本書のポイント&感想

・マーケティングとは「どこで戦うか」を決めること

「マーケティング」というと、様々な理論を踏まえてフレームワークを使って戦略を練るイメージですが、その手前にまずは「どこで戦うか」を正しく設定することが最も大切です。

確かに現実の仕事の中でも、会議の議題そのものの設定をミスしていたり、そもそもの方向性の議論を行わずに枝葉の部分を検討してしまっているシーンに度々遭遇います。

 

筆者はUSJをV字回復させた立役者ですが、その原動力はUSJが消費者視点の会社に変わったこと、と書いています。消費者の視点を忘れ、会社の事情で物事を進めていることが現実的には非常に多いと思います。

 

まずは、マーケティングが、消費者や市場が望んでいるものを分析し、何を作るべきか決める。どのように作るかという段階でクリエイターやプロデューサーらの作り手が必死にアイデアと技術を駆使して作っていくこと。

言葉にすると当然のような考え方ですが、みなさんの会社は実際どうでしょうか?「会社側の事情」で何を作るか(するか)決めていませんか?

 

 

・会社のリソースを有効に使えるようシフトする

マーケターの仕事は、会社のお金の使い道や従業員の努力を、消費者にとって意味のある価値に繋がるようにシフトさせること。

限りある会社の資源を効率的に使うことがまずは一番重要なことは理解できますが、なかなか実現できないのはどうしてでしょうか?

 

 

 ・会社のメリットと個人のメリットの乖離!

会社の中で、「会社」の利害と「個人」の利害が一致していないことが多い、と書いています。納得感があります!

個人レベルの利害、部門レベルの利害、幾層ものパワーバランスを反映して「玉虫色」な妥結案になっていく。

「外向き」の時間や労力が「内向き」の社内政治に使われている…。

ほとんどのビジネスパーソンにとって身に覚えるのある事実ではないでしょうか?

 

 

・鍵は強力なリーダーシップ

それを防ぐには強力な意思決定、会社のトップが意識的に権限を与える仕組みが必要だと筆者は言います。

逆に言うと、多くの一般のビジネスパーソンにとって、自分たちの努力で効率的な会社組織へ変えることは難しい、というのが結論なのでしょうか。

この部分の解決策が語られていないことは無念に感じる部分です。筆者の他の著書があるようですので今後読んでみたいと思っています。

Black background and leadership

・マーケティングの基本的な考え方

日本ではマーケティングに頼らなくても生きていける時代が長く続いてきため、マーケティング先進国とも言えるアメリカと比較するとその考え方が浸透していませんでした。

 

 

しかし、強力なマーケティング力さえ獲得できれば、日本の誇る技術力が再び輝きを放つだろうと筆者は言います。

 

 

・マーケティングとは売れる仕組みを作ること

マーケティングのポイントは大きく3つ。

①消費者の頭の中を制すること=ブランディング。

②店頭を制すること=配荷率、山積率、価格展開。

③商品の使用体験を制すること=消費者価値を上げる商品開発をマーケティングがリードする。

 

 

・マーケティングには戦略的思考が大切

資源(カネ、ヒト、モノ、情報、時間、知的財産)はいくらあっても足りません。そのため、戦略の核となる考え方は「選択と集中」。

 

 

やることを選ぶということは、やらないことを決めることでもあります。

 

・目的→戦略→戦術の順に考える。

素晴らしい戦略とは相手と自分の特徴の違いを、自分に有利に活用できること。

整合性のある戦略と戦術を生み出すためには、

戦況分析から「目的」を設定し、そこから

「目標(WHO)」

「戦略(WHAT)」

「戦術(HOW)」

の順に考えることが重要です。

細かい解説は著書にありますが、ざっくりと方法をまとめると以下がポイントになります。

 

①戦況分析のための5C分析

カンパニー、コンシューマー、カスタマー、コンペティター、コミュニティ

 

②目的設定は高すぎず低すぎず、シンプルで魅力的なものを。

社員を引きつける「魅力」が必要

 

③目標(誰に売るか)設定は、戦略ターゲットとコアターゲットを設定する。

 

④戦略(何を売るか)は、そのブランドを選ぶ必然、根源的な理由を設定すること。

 

⑤戦術の考えるうえでの4P分析

プロダクト、プライス、プレイス(流通)、プロモーション

 

 

・最も重要な経営資源は「ヒト」

会社の組織でもっとも重要なポジションは人事部です。成長する会社とは人的資源を成長させ続けることができる会社、と筆者は考えます。

 

 

日本は戦略的な強みを生かせるように、個人や企業がもっと合理的に準備する癖をつけることが重要です。

 

 

日本の組織の多くは戦略がないことが多く、情緒が入り込んでしまう意思決定では大きな変化を伴う戦略決定はできません。

 

 

合理的に準備してから日本が得意とする「精神的」に戦えないでしょうか?

 

 

マーケティング思考は日本人に馴染みやすい

マーケティングは消費者価値を向上させるための科学であり、人を幸せにするための科学でもあります。人を幸せにすることで自分も幸せになれる科学。

 

 

そのような考え方は日本人にとって非常になじみやすい「合理主義」と言えるのではないでしょうか。

Tokyo, Japan

Webマーケティング学習に重要なのは『実務経験』です。受講期間中にはシミュレーションではなく、実際にGoogleアナリティクスの分析レポート作成、Google広告やFacebook広告の運用を実践する体験学習をしていただきます。受講後に提携クライアントを担当し、課題の発見と改善プランを提示する実務研修に参加することも可能です。Webマーケティング実務を通して学習することで、職務経歴書に『実務経験有り』と書ける状態を目指します。

・キャリアアップ、仕事の選び方について

将来の年収というのは、職業を選んだ時点でだいたい決まってきます。

 

 

業界ごとにおおよその平均給与がわかりますので、そもそも年収が低めの職業について、他を大きく上回る年収になるのは至難の業と言えるでしょう。

 

 

そうなると、年収だけで職業を選ぶのは間違っていると言えるかもしれません。大切なのは、その仕事が好きと思えるか。好きな仕事でなければ続けられないし、成功も難しいでしょう。

 

 

これからは会社ではなく職能(スキル)でキャリアを選び、その能力をひたすら伸ばすことができれば自分で会社を選べるようになると考えられます。

 

 

・自分の能力の見つけ方

社会では弱点を克服させようとする傾向が見られますが、これからは「強み」を伸ばすことが大切だと筆者は考えます。

 

 

自分の強みを探す際に重要なのは他人との比較ではない、ということ。比較すると上には上がいます。自分の好きな行動や得意な行動からの中から探すことが重要です。

 

 

・明日から取り組める戦略的思考

明日の仕事の優先順位を予め3位まで決めてみましょう。その前に、今週やることの優先順位を同様に3つ決めましょう。さらにその前に、月初に3つ、四半期に3つ、半期に、1年、と大きな目標から設定していく。そうして1日を戦略を持って過ごしていくことで、1年後には大きな変化を遂げることができるかもしれません。

 

 

・敢えて「やらない仕事」も設定する

筆者の提案の面白いところは、上記の3つの優先順位に加え、さらに4つ目として「70%程度で流す仕事」、5つ目に「やったふりをする仕事」も決めておく、という部分。

 

 

これは私自身も大いに参考にして取り入れています。「選択と集中」をするためには大切な考えかただと思います。

■編集後記

マーケティングの技術や実践というより、考え方や基本的な戦略思考の重要性に書かれているのでどなたでも読みやすい内容です。

 

 

特に終盤の戦略的思考の癖をつける方法はすぐに実践しようと思い、現在も意識して生活しています。(このブログ制作は、次の半期で優先順位1位です!)みなさんも実践してみてはいかがでしょうか?今週の仕事の優先順位、上位3つは何ですか?

佐藤ハリー

会社勤めの傍ら、経済的自由と理想の働き方を求めて模索中。2021年1月から始めたこのサイトは、ビジネスに役立ちそうな本の要約と私の感想、おすすめ度などを紹介していきます。サイト構築、WEBマーケディングを勉強しながら作成していますので、不備等たくさんあると思います。ご了承ください。アドバイス大募集です!笑